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Ee.Ma.Yau (Malayalam - 2018)の続き。 

の晦渋な長文レビューを読むと、これがいわゆるダリト映画の流れに連なるものであることが細かく検証されている。少なくともLJP監督は初期二作を除けばクリスチャンというカースト(信仰ではなく)のポートレイトを描くのを一貫したテーマとしていることは明らか。そして、美男美女が一人もいない、リアリティ溢れるキャスティング。特にヴィナーヤガンが友人思いの苦労人&常識人を演じているのが凄いと思った。主役のチェンバン・ヴィノードの、最後に見せる感情の暴発は、ソール・ベローの『この日をつかめ』を思い出させるところがあった。もちろん、類似はそれ以上の意味を持たないのだが。ともかく、昆虫の観察日記風の人々の生態の極めて醒めた描写と、ラストシーンに代表されるような超越的な何ものかを暗示する神秘的なシーンとのミックス具合が、脳のいつも使わない部分を刺激する、としか今は言いようがない。少なくとももう一度見なければいけない。

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