ムトゥ 踊るマハラジャ(4K&5.1chデジタルリマスター版)を試写で。
20年ぶりの劇場公開にはやはりいろいろ去来するものがある。今試写では残念ながら音声の更新が間に合わず、モノラルのまま。そもそもARラフマーンの事務所の片隅に当時の素材が残っていたことから、今回のデジタル・リマスターが可能になったのだという。そして、この企画自体が、日本とインドの共同プロジェクトで、現地でよくあるリバイバル公開に乗っかって日本に持ってきたのではない、1年以上をかけた労作なのだという。つまり『バーフバリ』の大ヒットに乗っかった急ごしらえの企画ではないということ。これまではそう思ってた、申しわけないことながら。ロケ地についてはこれまで知り得たものに加えて、カルナータカのメールコーテでも撮られていたことが確認できて嬉しい。グルヴァーリ・ソングの冒頭の変わった衣装が、部族民のそれからのインスパイアードだとか。それから、1995年の本作中で登場した老人バージョンのラジニと、今年2018年のKaalaでの若作りメイクなしのラジニとを比較するのも楽しい。23年前のラジニの老人メイクはかなり良くできたものだと思った。