Adi Shankaracharya (Sanskrit - 1983)をDVDで。
初のサンスクリット語映画。監督はカンナダ人のGVアイヤル。いわゆる芸術映画フォーマットなのに160分もあった。8世紀に生きたインド最大の宗教哲学者で僅か32年の生涯だったシャンカラを描くってんだから、通常のバイオピックのフォーマットでは無理なことは観る前から分かってた。全編にわたってシュトロートラが流れる映像詩。ウパニシャッドを勉強している人には色々意義深いものがあるのだろうけど、まあ凡人には何となくありがたい雰囲気しか分からない。じゃあ退屈かというとそうでもなく、妥協のない画面作りに感銘した。特に幼少期のケーララのパートが素晴らしい。こマラヤーラム映画みたいになってる。字幕が面白くて、シュトロートラはほとんど訳してくれないのに、「ここで父は自分の死期を悟った」みたいな画面外からのコメンタリーが入る。これは監督の意図したものだったのか。どうせならもっと饒舌に入れてほしかった気がする。ともかく面白い体験だった。