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Koode (Malayalam - 2018)を川口スキップシティで。 

アンジャリ・メーノーンらしい美しい、美しすぎてちょっと白ける危険性もはらんだ一作。早く世を去った妹の幽霊が、縁の薄かった兄にだけは見えて(ただし、祖母にも見えていたことを薄っすらと暗示する)、暗い隅に向かっていた兄を陽だまりに連れ戻すというストーリー。なぜ兄にだけしか見えないのかは説明されない。そして、生前乗っていたバンの中と周辺でしか動き回れないとか、病気の苦しみは消えたけど腹だけは減るとか、兄のスマホを使ってネットショッピングはできちゃうとか、ディテールが面白い。不思議少女とまではいかないけど、朗らかで時に素っ頓狂でフレンドリーな幽霊が、自分に気付かない父母や恋人をバンから眺める時のやるせない顔、ラストでの涅槃の微笑み、これらはナスリヤがいなかったらひどく安っぽいものになっていたと思うと、奇跡のキャスティングに感謝しかない。ワンコと鉄道模型はややあざとい感じ。しかしファンタジーだけじゃなく、ペドの叔父とか出戻り娘をいたぶる親族とか、苦いものも交えるアタリがアンジャリ監督の本領発揮だと思う。

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