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『野良犬』(1949)をDVDで。 

先日来ギフト用日本映画(英字幕付)の手に入りにくさについてぼやいていたけど、黒澤―三船コンビの何だこれというほどのお買い得4枚組が手に入った。『野良犬』は前世紀の名画座入りびたり時代にも見てなかった一本で嬉しい。熱帯夜に酷暑の映画を見るという偶然。まるで香港映画を見ているような錯覚にもおそわれた。1948-49年の東京にノスタルジー爆発。自分が生まれていたわけじゃないのに、それでも分かるあの空気感。主役の刑事が復員兵に扮して歓楽街を歩き回るシーン、キャバレーの踊り子たちがへたり込む楽屋のシーンが秀逸。ほんの数分のシーンに千秋實が出てきて、役作りに唸る。演技を始める以前に癖があり深みがある表現力高い顔が多くて、詮無いことながら、昨今のツルんとした顔の役者たちと比べてしまう。戦後という時代を感じさせる沢山の顔の中で、やはり三船のそれは表現力と共にスターのカリスマを併せ持っていたものだというのを改めて確認。明日も続きを見よう。

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