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Nenu Local (Telugu - 2017)をYTで。英語字幕付き。 

批評家筋からの評価は低く(これは日常的なことなので参考程度にしかならない)、興行的にはかなりのヒット、数少ない日本人鑑賞者には好評だった一作。しかしあまり楽しめなかった。ナーニのような、名家の御曹司でもなく、並外れたアクション適性もない俳優が主役を張る映画は、「小洒落た脚本」という一点突破で行くというのがテルグ界のお約束。脚本的にはアッと驚くクライマックス直前の種明かしがあるけれど、それ以外はただもう定型をなぞるだけの様式美。衆人環視下での「俺の女だ」宣言から始まり、ストーカー的求愛、グーンダとの格闘、友人の恋路の手助けなどなど。これをいわゆるトリックスター型の主人公が行うのだが、そのキャラ造形に説得力と一貫性が感じられない。引き比べてみれば、アッル・アルジュンのこのタイプの描写の巧みさを思い知る。とはいえ、テルグ映画界でこれまで浮かんでは消えてきた、非御曹司「覇気のない若いの」系ヒーロー(ラージャー、ウダイ・キランなど。それより古い時代にもきっといたのだと思う)の1人としてナーニ君にはこれからも注目していく。

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