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Kaala (Tamil - 2018)をイオン市川妙典で。ファーストデー・ファーストショー。 

パ・ランジットへの信頼から期待が膨れ上がっていた一作がだが、裏切られず。またしてもランジットは、タミルの地の外にタミル人を配置し、一見そうとは思えない抗争劇の中にダリト解放のメッセージを織り込んできた。さらには、南インドが得意とする『ラーマーヤナ』のドラヴィダ的読み直しを散りばめて、好戦的な仕上がり。「カーラ(黒)」には、ドラヴィダ人の肌の色、アナーキズムのシンボル、ダリトのサバルタニズム、スラムの汚濁などの様々な意味がこめられ、最後には物理的な(同時に抽象的でもある)攻撃の武器となる。ラームリーラ―やガナパティ・チャトゥルティ、ラーマーヤナ朗誦会が織り込まれ、そのいちいちがムラリGのカメラによって超絶的に美しく創出される。ラジニは孫も沢山いる正真正銘の老人役で、20歳の若い娘との恋愛遊戯のようなフォーマット的ポーションもなく、ひたすらに「カッコいいダリト」像をスクリーンに焼き付ける。ポーションは少ないとは言え、妻、かつての許婚、活動家の若いマラーティー人娘などの女性のポートレイトも好感が持て

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