Tiyaan (Malayalam - 2017)をDVDで。
この映画を日本に売りたいという人がいることを聞いたので優先順位を繰り上げて見てみた。もう笑うしかない怪作、日本公開は絶対ない。マラヤーラム映画が時に生み出す宗教哲学映画。ところどころにモーディ―のサフロン化政策への痛烈な批判が込められるが、まあ、スピリチュアル・アクションとでもいうべきか。幾つかあるキメのエピソードが深みを欠いて安っぽい。しかしこの頭でっかちさは他人にはお勧めできないが、嫌いじゃない感じ。現地のレビューは、必見のお勧めからサイテー扱い(これを作った連中は何か変な草でも吹かしてたんじゃないか?)まで様々。意地でもPKみたいな分かりやすいものを作らないぞという意欲はよく分かった。ヒンドゥー原理主義へのアンチとして、ムスリムはともかく、ナンブーディリ・ブラーミンを持ってくるのはさすがにケーララ、笑いが止まらん。序盤でナクサルのことに言及して期待させておきながら結局登場しないというのは肩すかし。それと、これだけサンスクリット&ヒンディー語が画面上で話される映画も珍しい。ムラリゴーピの中二病爆発には敬意を表したい。