Dhoomam (Malayalam/2023)をYTで。
前作U Turnに続きパワンは公益広報みたいなテーマを選んで、全編を無料でYTに上げてくれた。本作はテーマがエグいためか、レビューは散々だったようだ。ただ、ここのところグダグダなものを見ていたせいで、スリラーとしてのスリックな展開が飽きさせず、一気見できた。ただ、ロジックについてはちょっと引っかかる。体内に超小型爆弾を埋め込み、それの起爆/起爆延期を喫煙によってコントロールするというのはSFすぎないだろうか。その技術は中国の諜報部が持っていたものだと示唆される。中盤での中毒性が極端に高い成分を持つ中国の煙草といい、チャイナフォビアの影がある。いくつかヒントが撒かれながら最後まで正体が明かされない黒幕・復讐者(これが悪評の原因のひとつか)は、主人公アヴィに嗜虐性の高い罰を与え、若干の償いをさせた後に放免するつもりだったとも考えられるが、煙草メーカー上層部と汚職政治家の強欲と邪悪が介入して結局関わった者全員が滅びるという暗黒ドラマになった。面白かったけど、『ルシア』のパワンにあった詩的な浮遊感やけだるい瞬間の再現などが失われて残念。