Pranayameenukalude Kadal (Malayalam/2019) をオンラインで。
ラクシャドウィープを舞台にした貴重な作例と知り。しかしカマル監督の耄碌を感じざるを得ない出来。カーストの違う(女の方が明らかに上)男女が出会い惹かれあっていくが、旧弊な娘の親により男の方は命を脅かされるまでになりながら愛を貫くというよくある話。しかしまず男の造形に完全に失敗している。イントロからセルフィーをとるため無茶をしてレスキューを呼ぶ公益の敵として現れ、どこかで反省して真人間に戻るのかと思っていると全くそうならず、ヒロインへのストーカー的な追い回しからいきなり唇を奪う暴挙に出る。典型的な半グレのヤバい奴。そんな相手に惚れるヒロインの方も、要するに造形がダメ。ヒロイン一家がアラッカル家の末裔という設定は興味深い。色々と無理をして祖母にも母にも夫は不在という設定にしてあるが、その組み立てが雑で、まるで女護ケ島みたいである。ヴィナーヤガンが演じる忠犬ハイダルにも何か劇的な転機が用意されているでもなく、あっけない終わり方(『パリエルム』をちょっと思わせはするが)。ディリーシュの役柄も不発。