Sumathi Valavu (Malayalam/2025)をオンラインで。
タイトルの「スマティのカーブ」はトリヴァンドラム近郊Mylamooduの実在のホラースポット。1950年代に妊娠した女性が恋人の手で殺された場所であるという。それ以降、夜間に通行する車のライトが消えたり、バイクのライダーが放り出されたりすることがあるという。しかしそれは、怪談に付け込んだ犯罪者の仕業との説もある。作中に何度かヤクシーという語が口走られるが、伝統的なそれではなく、いわば現代のヤクシーの話。ストーリーは古典的で、ぬるま湯の田舎コメディーの中にお決まりのあれこれをそつなく配置して進む。祟る霊というよりは、正義の味方に近い。思わせぶりにトライブにも言及されるが、効いていない。批評はほぼコテンパンだが、それでも興収で10位につけ、パート2が計画中。アルジュン・アショーカンは前年のBramayugamで初めて俳優として認識したが、同じホラーでも振れ幅がすごい。しかしお人好しの田舎者を演じられるヒーローとして貴重ではないか。ヒロインのマーラヴィカ・マノージは子役かと思った。シッダールト・バラタンは無駄遣い。