City of Gods (Malayalam - 2011)をDVDで。
これも10年以上ぶり鑑賞。Nayakanと同じく技巧が勝り過ぎあまり評価しなかった。初期ニューウェーブのハイパーリンク・ムービーの代表作の一つだけどTraffic(1/7公開)と比べこちら(4/23公開)はずっと忘れてた。相変わらず人物間の関係性は分かりにくいが、Nayakanと比べると登場人物のエモーションの演出には格段の進歩が見られる。この後のリジョーに見られる田舎の寂しく広漠とした景色をロングショットで撮ることはなく、都市の不穏さを描く方に力点がある。タミル人に対する上から目線は2023年NNMに引き継がれる。アッパー&ロウワー・ミドルクラスのケーララ人の退廃と出稼ぎタミル人コミュニティーのエネルギーと楽観性を対比させて昆虫の観察日記風の突き放し方で描く。アクションなど動きのあるシーンを人間以上に激しく動く手持ちカメラで撮る特異さ。登場人物の後ろについて肩越しに眺めるような臨場感。後半の木賃宿の一室での格闘などがその典型。また長回しへの指向性も芽ばえ、結婚式の宴で踊るローヒニを仰角で追うシーンなどが典型的。