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我在這裡等你(台湾/2024)をNTFLXで。 

英語題名「A Balloon’s Landing」、邦題「鯨が消えた入り江」。原題の意味は「ここで君を待ってる」。オタク女子の一部からの熱烈な推奨文言と、同時にLGBTQ当事者から「クィアベイティング」だとする痛烈な批判が目に入ったため。蓋を開けてみれば、『イル・マーレ』と似た構造で、男二人、香港と台湾をつなぎ、若干の時空の捩れを含んだ超自然的な空間移動がキーとなるファンタジーだった。張國榮への熱いオマージュも。「やり直し」で不幸な運命を修正するという点ではタイムリーブものの要素もある。そうしたテーマが見えてくるまでの1時間超は少女漫画のBL版のようなふわふわした描写が続く。そもそも作家をやっている主人公があんな中学生みたいなふわふわである点でリアリティーがほぼない。犬のエピソードもご都合主義。事故キスも学園ものコミックじゃあるまいし。90年生まれの監督の鄧依涵は多分そういうものをたっぷり養分にして育った人なのだと思う。劉俊謙はいつも自分がいい角度から撮られることにばかり腐心して演技をしていないように感じられた。范少勳の方が芝居をしていた。

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