『国宝』(2025)をTOHOシネマズ西新井で。
屋上シーン以外で気になったのは、「その美貌が仇となる」の名セリフがその後のストーリーの中で活かされなかったこと。それから最終シーンで特器になったのはステージの上の音楽に、現代西洋音楽である劇伴が被さって、何となく情緒的にその場を「回収」してしまうところ。古典系の芸道ものの常套手段(「花、香る歌」とかでもあったな)ではあるけど、やはり好きになれない。原作に忠実に映像化するとなれば連続ドラマになるしかないと監督は言っていたが、ラージャマウリなら前後編6時間の二部作にしていたと思う。オフではペラッペラ、見かけがシュッとしているだけが取り柄というタイプに見えた2人のイケメン俳優が、(韓流並みに)スクリーン上で演技者としてのプレゼンスを示したのは驚きだった。