Main Atal Hoon (Hindi/2024)をインド大使館で。
字幕翻訳者クレジットはなかったけれど、明らかに学識経験者によるもので、流麗だった。もちろんコテコテのプロパガンダ映画。しかし東京におけるインド映画上映の多様性という点で凄いことだと思った。紙芝居的な編年体の伝記。少年時代のあがり症から始まり、父と共に学んだ学生時代、RSS・BJS・ジャナタ―党、BJPと組織が成長していく様子を淡々と。ガーンディーを始めとして暗殺や不審死、客死など様々な死が起こるが直接的な描写は一切ない。無責任と思われるか所は、「ゴードセーとかいう奴がガーンディーを暗殺した」と言うところと、アヨーディヤーのモスクに関するアジ演説とその後の「やっちまった…」の軽さ。ネルーからソニアに至るまでの実在の人物のそっくりさんパレード。意外にもモーディーは登場しない。ヴァージペーイーが警戒していたというのがあったからか。特に後半に詩を朗々と吟ずるシーンが多く、文人王の理想のようなものが明滅する。印象的なのはアブドゥル・カラームに極秘に進めさせていた核ミサイル計画で、実験成功を「仏陀が笑った」と隠語にしたところ。