フォロー

Buddhivantha (Kannada/2008)をVCDで。 

字幕なし鑑賞。後からタミル語映画『Naan Avan Illai』のリメイクと知ったがもう遅い。台詞の多い作劇ではあるが、ウッピのハイテンションで何とか見られてしまう。薄っぺらい詐欺師が薄っぺらい犯罪を繰り返し、そこに映画の慣用句のラブソングを入れることでシニズムとニヒリズムをあぶり出しているように感じたがどうか。中の一曲は中国の都市部(深センか?)でロケしているようで、うすら寒い感じが却って効果を上げている。一番傑作なのはサローニをフィーチャーしたラーヤラシーマのパートで、ボリウッド、タミルのパロディーも混じるが、本格的にファクション映画のパロディーをやっているところ。全体としては女性への搾取をカジュアルかつグロテスクな形でサタイアにする意図か。大学映像研のような青臭い映像は、ネガ、シャッフル、逆回し、早回し、リピートなどを多用する。ともかくこのメタ視線と虚無的な軽薄さで貫かれた悪夢のような映像は、はウペンドラのために作られたものにしか見えず、リメイクとは信じられない。こういう作品が興収トップになるカンナダ語映画とは。

ログインして会話に参加
映画ドン-映画ファン、映画業界で働く方の為の日本初のマストドンです。

映画好きの為のマストドン、それが「映画ドン」です! 好きな映画について思いを巡らす時間は、素敵な時間ですよね。