The Good, the Bad and the Ugly(伊、1966)をオンラインで。
邦題は『続・夕陽のガンマン』。やたらと早い英語字幕をいいかげんに見ながらだったけど、途中から字幕不要な感じになっていくのがインド映画に近いかも。なるほどこれがカルト・クラシックとされているもの分かる。序盤の人物紹介と終盤とでタイトルがテロップのように出るとか、墓場を回るカメラとか、超アップの手先だけで緊張感を高める技法など、斬新な工夫が一杯だけど、どこまでも下世話。はっきりと南北戦争下であることが示され、戦争は賞金稼ぎの三つ巴の争いよりさらに非人道的で下らないと言うかのような扱い。The Goodと形容されるクリントのキャラクターは別に善人でも何でもないのだが、否応なしに応援させる方向にもっていく作劇が見事。最後のオチだけは見通せてしまうが、それ以外での玉がどこに転がっていくか分からない感を出す脚本が絶妙。3人の間で上手に立つ者がシーソーのように変転するのが必然ではなく不規則な分子運動のようでいて、やはり見えざる手があるのかと思わされる滑らかさ。例の短いジングルは発射した拳銃から立ち上る煙か。