Jigarthanda (Tamil/2014)をオンラインで。
邦題『ジガルタンダ』。2020年に劇場でやった頃以来ずっと見直さなければと思っていたのをやっと。たぶん3~4回目の通し見になるのだろうけど、驚くほど喉越し良く、味わいどころを余すことなく味わえた気がする。これまではなぜ隔靴掻痒感があったのかというと、タランティーノ的な大車輪のノリがどうもテーマと合っていない気がしていたのと、終盤のギャングの回心の作為性が目立ちすぎると思っていたせい。しかしDXを見た後だと、その意図するものがすっと入ってくるし、後後に響く思わせぶりな台詞のいちいちにジンジンとくる。「芸術の白鳥となれ」「王として生きる、名誉とプライドとともに」「デビュー作でいきなり巨匠(サタジット・レイ)になろうとして…今頃巨匠(バーラチャンダル、バーラティラージャー)になってた」などなど。それからあからさまと言えるほどの『Thalapathi』からの引用とか、4年前も気づかなかったはずはないけど印象に残らなかったのか。劇場に行ってみたら思ってたのとは違う映画がかかってたというのも重要な共通点だったことにも改めて感じ入った。