Mercury (Tamil - 2018)をオンラインで。
カールティク・スッバラージを全部見ておくために。サイレント映画らしいと知っていたので慌てなかったが、そうじゃなきゃ最初の方で機器を確かめたりしてたかも。聾唖の男4人、女1人のグループが避暑地で休暇を楽しんでいる。音楽をガンガンにかけているので分かりにくいが振動を楽しんでいるらしい。苦情が出てやってきた警官に見せるアイポッドにベートーヴェンの絵が描いてあるのはそのため。彼らは同じ聾学校のクラスメート。一同が赴く茶畑の中にある廃工場は90年代に多数の犠牲を出した事故の現場であるマーキュリーという化学工場。という背景は最後になってやっと繋がってくる。軽率な若者たちのグループメンバーが一人一人消えていくフッテージものかと思わせてラストで少しだけ外す。5人の男女の衣装はモノトーン(モノクロームではないが)で、プラブデーヴァの赤いセーターだけに視線が行くように作られている。主要登場人物が言葉を話さないという設定で緊迫した設定に持って行くための細やかな演出が巧みだと思った。コダイカーナルの化学工場の事故は初めて知ったが、茶畑はミスマッチか。