Thuppakki (Tamil/2012)をキネカ大森で。
封切り時に川口で見て以来12年ぶり。インド陸軍のジャガディーシュ大尉が休暇でカシミールからムンバイに戻る。バスの中でのコソ泥捕縛をきっかけに同時多発爆破テロを目論む男の手下を捕まえ、密かに監禁して計画を自白させ、惨事を未然に防ごうとする。彼は単なる軍人ではなく、諜報部のスリーパー・セル。同僚の結婚式に集まった11人の仲間たちと共に、テロリスト側のスリーパー・セル12人をエンカウンター処刑するが、遠くカシミールで指揮を執る反政府組織のボスに正体を突き止められ、一対一の死闘にもつれ込むことになる。ムルガダース+ヴィジャイのコラボレーションの第一作。軍人を主役とすることによってタミル・プライドよりもインドの愛国心を前面に出した珍しい作例。タミルを一切舞台にしないタミル語映画の先駆的な例かもしれない。そうであってもあくまでもタミル人を演じるのだ。この辺りでヴィジャイの政治的な指向性にターボがかかったとみるべきか。小娘時代カージャルはスポーツシーンの振付がなっていなくてイタい。主人公が自爆攻撃をすると傷痍軍人たちに告げるシーンが印象的。