Anjaam Pathiraa (Malayalam/2020)をDVDで。
久しぶりのDVD鑑賞、変なバグあり。コッチの町で起きた警察官を標的にした猟奇的な連続殺人。精神科医のアンワル・フセインは友人のACPアニルの依頼で捜査に関わるようになり、特捜チームに加わる。DCPキャサリンの指揮下で、凄腕のハッカーも引き込み、チームは徐々に犯人に近づいていくが、最後にたどり着いたのは20年(?)ほど前の山深い田舎の村で起きた免罪事件だった。陰鬱さを楽しむタイプのクライム・スリラー。コッチの街中でもとりわけ無機質で殺風景な場所を選んだ撮影が巧み。探偵に当たる主人公に特にパーソナルな屈折を設定せず、純粋な黒子としてストーリーを展開した。ジヌ・ジョーゼフは怪しい色が付きすぎていてラストに驚きがない。異常者による快楽殺人として話を始めながら、最後は怨恨としてしまったのには不満。その殺人鬼のアジトというのが、ミシュキンの『Psycho』と同じ養豚場というのは訳があるのか。実話の基づくとあるのはサイド・プロットとしての親族殺人の若者のパートだけか。正義の女神像などのギミックはいま一つ効果的ではなかった。