The Vaccine War (Hindi/2023)をイオンシネマ市川妙典で。
TKFのアグニホートリ監督と言うので恐る恐る。カンナダ人の知り合いが複数来ていたのに吃驚。こういう自画自賛映画だと母語じゃなくても見るのか。インド産のCovaxin開発に尽くしたICMRの科学者たち(ボス以外の大半が女性)の苦闘を描く。そのプロジェクトを邪魔してデマをばら撒いた女性ジャーナリストを悪役に据えた。彼女が全世界に配信されたインドの「野焼き」写真でぼろ儲けした様子、米国製薬会社から依頼されインフルエンサーなどを動員して国産ワクチンへの悪い風評を盛り上げようとしたことなどが描かれたが、最後のはちょっとやりすぎに思えた。分かりやすい悪ではあるが、政府批判が目的化した活動家的ジャーナリズムの問題から焦点がズレたように思う。ナーナー・パーテーカルは激渋。不器用で偏屈なところもあるリーダーを見事に演じた。それぞれがそれぞれの持ち場で戦った様子を描いた作品だから仕方ない面はあるにせよ、世の中一般の惨状がほとんど描かれないのはどうか。ラスト近く「メイドも戻ったからからアイロンがけしなくても」とか、よう言うわ。