Bholaa Shankar (Telugu/2023)を川口スキップシティで。
昨日本国で封切られて酷評だったのもあり、インド人は少なめ。アジットクマールの2010年代トップの名作Vedhalamのリメイクなので、期待値は低めに設定したが、オリジナルを多分見てないだろう現地人の「これじゃない!」感は薄っすら分かった。ストーリーは結末を除きほぼ忠実になぞっているけど、仏作って魂入れずだった。主人公の変容を、オリジナルでは妖魔としたが、リメイクではシヴァ神に変えた。したがって前半で一番の見せ場であるランニングいっちょの主人公のあぶねえニタニタ笑いは、フッというクールな微笑みに変わった。クライマックスで妹に暴力的性向を見せまいとする努力はなくなり、妹が加勢した。妹の実の両親が死ぬ場面もあっさりしたものになった。突然女神のご加護が降ってくるシーンも、ごく僅かな演出の差によって感動が減じた。一番の差はアニルドのアゲアゲ・ソングと本作の凡庸なビートとの対比からか。それから気になったのは、お疲れタマンナーの台詞の吹き替えが明らかにヒロイン系の甲高い声じゃなくなったこと。これは何か深い意味があるのか。