Aravindha Sametha Veera Raghava (Telugu/2018)をオンラインで。
5年前にスキップシティで見て以来。今回は背景が確認できた。どちらもレッディ、各村が1万人ほどの人口を擁する、発端は30年前の低レベルな小競り合い、両家は石炭で富を築き、そこから州の政界に転じた。ハイダラーバードの政界から彼らを傍観する者たちもレッディで、おそらく同郷。まあともかく、冒頭の大流血シーン以外はほとんどが苦渋に満ちた会話劇。そこで血に飢えた観客の欲求を満たし(ジュニアは例の太腿パーンもやってる)、そこから先は格闘でも相手を殺さない戦術に変わる。脅しも交えた話し合いで何とか開戦を回避しようということで、そのためには「(暴力をお前の方から再開してみろ)お前の息子を殺せるんだ」とも口走る。非武装・不服従とは違うんだ。そして最後に残った狂ったファクショニストは明らかに理性を失った状態なのだが、これはもうテルグ人が過去30年間慈しんできたファクション映画というジャンルの純粋結晶なのではないかと思われる結末だった。希望は女性にあるという意味でテルグ版の「有害な男性性」映画とも言える。