ROBOT & FRANK (USA/2012)をDVDで。
邦題は『素敵な相棒 フランクじいさんとロボットヘルパー』。某国某作がこれのパクリなのではないかとの疑惑の検証で。結果としては、着想の元にしたのは確かだがパクリではないというところ。邦題は無理にヒューマンドラマにしようとしているが、実際は、老いの悲しみ、先進的な人間への反感、感情がないのでブレというものがない機械への信頼、このあたりが中心テーマ。近未来のNY州で見当識障害出てきた父親にロボットをあてがう息子。最初は反発した父も次第にロボットに依存していくようになる。ロボットは善悪の判断を行わないので、老人の家宅侵入+窃盗の手助けもするようになり、大いに活躍する。容疑者として逮捕しに来た保安官らを相手に頭脳的に立ち回って追及を逃れる。肝となるのは、ロボットだから感情は持たないが、サービスする相手の言動から計算して方便としての嘘もつくこと。この部分がまるで感情を持っているかのように見えるのが面白い。パワーエリートのヤッピーの厭らしさも十分に描かれていた。認知症になりながら泥棒人生最後の大仕事をやり切った爺さんの得意気なラストがいい。