Saawariya (Hindi/2007) をNTFLXで。
日本語字幕付きだが字面が変。邦題は「愛しき人」。ドストエフスキーの『白夜』の翻案。同作の映画化はこれまでフランス映画で2回見ている。いずれも2時間以下のものだったと思うのだが、本作は140分もある。全体としては米国映画のミュージカルをインド映画もやってみたという趣き。ソングへの導入やソングの質感がハリウッドミュージカル的。ランビールはあの変顔に口紅をつけたりして、ピエロを意識しているのかと思った。ソーナムは非の打ち所がない美貌なのだけど、不思議なほどに眺めているのが退屈。セットは室内の幾つかのシーンのものを除いては、マカオのヴェニーシャンそっくりで笑えるほど。照明や雨や降雪などをいくらSLB節で華麗に演出してもヴェニーシャンなので、シュールなペラペラ感は拭えない。そしてここでも娼婦たちがモブで出てくる。SLBはどうしてこんなに娼館が好きなのか。リードペアと比べてサルマーン・カーンは貫禄があった。しかし「国のために働いているが明かすことはできない、1年後に戻る」って、裏で『タイガー 伝説のスパイ』で派手にやってたんかい?とか。