Prince(Tamil/2022)をイオンシネマ市川妙典で。
客入りは半分以下。SKクオリティーには期待してなかったが、唖然とするほどの低劣な出来。これほど低レベルのディーパーヴァリ作品は初めて。ポンディシェリが舞台で、主人公は社会科教師。父は土地の衆に信望のあるプチ名士。リベラルな父は、息子に異カースト・異宗教の相手と結婚させようと考えている。思惑通り息子は英語教師のジェシカと恋仲になる。しかし彼女は英国人。父の祖父は独立運動闘士で英国人に殺された。したがって英国人の嫁だけは認められない。息子は村の衆を巻き込み、「ヒューマニティーかパトリオティズムか」の論争を繰り広げる。bottle gourdの意味がわからず知ったかぶりする長々しいギャグとか、ケンブリッジがフランスにあると思い込む無知とか、咀嚼できないユーモアの嵐。Jathi Ratnaluの監督だが、同作を見た時は、よく理解できないお笑い世界ながら、何か楽しそうな雰囲気を評価してたんだよな。低能ギャグでも使いどころを間違えなければ楽しめるはずだが。ポンディシェリという設定で出てきたトランキバールの景色に郷愁がかき立てられた。