Sathyaa (Tamil/1988)をDVDで。
3in1なのに字幕がついてた、ありがたや。前日にタイトル一文字違いの作品を見て空振りだったけど、12年後の本作は目の覚める出来ばえ。ヒンディー語映画のリメイクとはいえ、スレーシュ・クリシュナはデビュー作とは思えない。アクションのキレは95年のバーシャよりもこっちが上ではないか。怒れる若者のカマルを見るのは新鮮。もちろん上手い。最大の悪役は中年の冴えない風貌の政治家なのだが、これを演じたのがキッティだと後から知り吃驚。悪人が善人を演じているのを演じるのが非常に深いニュアンスを含んでいて唸らされた。ストーリーはスブラマニヤプラムの原型みたいな話で、職のない若者を政治家が鉄砲玉として雇って、不要になったらさっさと捨てるというのをどぎつく描いた。悪役政治家のカットアウトに掴まってボードごと倒れたり、巨大ポスターの前で殺人が行われその顔に血糊がついたりという描写は痛烈。キャバレーソングシーンは今は見ることが亡くなったケバケバダンサーにグロテスクな男どもが群がるというある種リアリズムの演出。未婚の乙女のハーフサリーをむしり取るという古風な描写も。