Love Mocktail (Kannada/2020)をSGAPで。
現代の都会を舞台にしたリアルなロマンスなのかと思ってたら大違い。ひねりも何もないキャンサー・ドラマだった。監督は96にインスパイアされたと言ってるらしいが、それよりもAutographとPremamからの焼き直し感が強い。最後の部分はTrivundrum Lodgeか。Autograph的な物語は登場人物の個性の出し方によって何回でも作っていいものだと思うが、本作のそれはどうも宜えない。まずヒーロー無謬が徹底している。それから学生時代の恋の相手の悪役的描写がきつ過ぎる。社会人になってからの相手は第一ヒロインなのだが、そつのない美人である。だが優等生のOL的美しさで見ていて快感がない。それなら地に足の着いたOLかというとそうでもなく、血肉がない。ただ癌になるためだけに生み出されたキャラという風情。しかしこれが同年のトップ10に入る作品になり、パート2もできて、さらに3も構想中というのだから、自分のカンナダ道もまだまだと思わされる。ケーキだの風船だののファンシーな愛情表現も死ぬほど古臭い。冒頭のアクションシーンもイタい。