岩波ホールの経営の実態は相当厳しかった模様。
QT:同ホールは一昨年2~6月にコロナ禍で休館、一昨年9月~昨年2月も天井の耐震工事などのために休館した。「再開後の観客増を見込んでいたが、逆に減ってしまった」と力社長。
コロナ禍の影響は確かに大きかった。岩波茂旦常務によると、作品による好不調の波はあるが、午後6時からの最終回の落ち込みがひどかった。観客ゼロで映写機を止めた回もあったという。
同社の売上高のうち映画興行収入は1~2割にすぎず、貸しビル業の賃貸収入は安定している。ただ利益面ではホール部門は赤字続き。「50年間で黒字になった年は数回しかない」と力社長。
…岩波律子支配人(現顧問、雄二郎氏の長女)は、課題の若い観客の取り込みに力を入れた。近隣の大学の先生に声をかけ、上映中の作品を授業で取り上げて議論してもらう学生支援プログラムも始めた。ただ「その輪がなかなか広がらなかった。今の学生にとって1500円は高いのかも」と律子氏。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO79820080T00C22A2BC8000/