Sulthan (Tamil/2021)をオンラインで。
ヤクザの親分の家に生まれたが、高等教育を受けてロボット工学を修めた若者が、里帰りの際に警察のエンカウンターが準備されていることを知り、一族郎党の命を守ろうと脱ギャングを試みる。亡父が最後に請負った暗殺の仕事ののためギャング一味はセーラムに行くが、そうとは知らない主人公も同行し、紆余曲折の末、ギャングたちを農民にしようとする。敵が無茶苦茶すぎるため、平和主義者の主人公もついに武器を取り、「暴力は正義」に至る。割と古臭いマサラ風味のアクションで、ヒロインや悪役の扱いなど、ご都合主義もいいとこだが、それなりに見せる。カールティの顔が変化に富んでいて、特にクライマックスにかけての表情が美しく、まさにテーラーメイドといった趣。例によって筋肉もりもりじゃない体でカッコよく戦う。農本主義のメッセージもあるが、カンナダ映画のそれほどには泥臭くも力強くもない。ガングロ&ロン毛のラウディー集団の造形にはチェンナイ・エクスプレス味がある。虚構性が高いので、Thevar Maganと比べるのはどうか。ヨーギ・バーブもサティーシュも途中から消える無駄遣い。