Zindagi Na Milegi Dobara (Hindi/2011)をオンラインで。
もともとかなりのデタッチで臨み、2:34を何とか耐えた。スペイン政府観光局全面スポンサード作品。以前やはり辛かったプニートのNinnindaleはこれの模倣だったのか。そして見ながら漠然とDil Chahta Haiを思い出してたんだけど、後からレビューを読んで関連作だったと知った。しかし自分が感じた共通点は、どちらも外国で溢れんばかりの富を前提にした物語だということ。冒頭3人がファースト/ビジネスクラスでスペインに向かうシーンに端的だが、全てが金の力で滑らかに整えられ(さらに観光局のバックアップまで)、異郷の空にある不便も、言葉の通じなさも、白人からの見下しも全く描かれない。これがロードムービーとしてのリアリティーを損なって、金持ち息子のグランドツアーを眺めさせられている感覚にさせる。警察沙汰を起こしてすら全く緊迫感がないんだもの。ただひたすらにお洒落にまとめられた映像だけど、土地とそこに暮らす人々への憧れも畏敬もなく、全てが自分に奉仕するためにあるとでも言うような、風物の消費の感覚が辛かった。