Super 30 (Hindi/2019)をオンラインで。
やっぱインド映画の教育ものとは相性が悪いわ。よくよく考えれば、教育ものというだけじゃなく、このころ大流行だったバイオピックでもあるわけだ。まあ日本と印度じゃ教育の位置づけが全然違う。インドじゃ磨かれない原石が最貧層の中にもゴロゴロいて、それを以下に拾い上げて磨き、社会のために奉仕させるかというところに主眼がある。一方日本じゃ、天才や秀才じゃない者が社会の中での自分の居場所を見つけ、平均的な教養を身に着けるかというところが問題意識の中心がある。天才を探すことに必死なインドには、落ちこぼれを構っている余裕はまだないのだ。二時間半の長々しいストーリーは基本的にはスポコンのフォーマット。しかし勉強は地味で画面映えしないので、クライマックスの前にはスリラー展開を加えた。お蔭で寝ないで観られたが、ズルと言えばズルだ。エンドロールでは様々な表彰がテロップで流れ、お約束の「偉い人に褒められたから偉い」論法。英語コンプレックスの描き方にしても半端。理系ばかりが持て囃される風潮にそのまま乗っかってて、『Kalloori』を見てくれと言いたくなった。