Don (Tamil/2022)をイオンシネマ市川妙典で。
SKだからあまり期待せずに臨んだ。レビューはミックス。メッセージを伝える意図は不発気味だが、エンタメ要素はそれなりに楽しめるという意見が大勢。学園のがんじがらめ規則を粉砕するというトリックスター的主人公の搔きまわしは痛快で、悪役のSJSもいつまでも眺めていたい気にさせる好演。しかし後半から急に出てくる夢の実現話と父とのエモーショナルな絆の話は場違いで安易。本来別々の話をイージーにつなぎ合わせた感があり(特に唐突に映画モチーフが出てくるあたり)、SK作品のスケールはまあこんなもんだよなとの感想。サムドラカニが凄いというレビューもあったが、肯えない。気鋭の監督から、かなりキてる悪役になったところまでは良かったが、その悪も擦り切れてしまい人情もの常連まで来てしまったかという無念さ。それにしても、高校生という設定の若作りSKは痛々しいが、逆にメガネっ子のプリヤンカーはむしろカレッジギャルよりもいいとい不思議さ。舞台はポッラーッチ~コインバトール間らしく、時折遠景として映る緑の洪水のような景色が美しく、これを活かせないのが不思議だった。