Beast (Tamil/2022)を川口スキップシティで。
久しぶりの満員に近い活況。開映前に注意してもお構いなしで叫ぶ連中が一定数いた。ネルサンらしい雑なアクション。昨年11月のDoctorと同じで、アクションの見せ方、コメディーの入れ方に癖がある。ヴィジャイ、それに北インド人設定のキャラクターのヒンディー語セリフ率は空前。英語字幕で追ったタミル人観客もいたはず。軍人を主役にするサウス映画の常で、北インドにはムスリムのテロリストと、バランスをとるために投入される無辜のムスリム女性しかいないことになっている。RAWの隊員がラージャスターンでの任務にあたっていたが、民間人の巻き添えもやむなしとして強行された作戦にトラウマを受けて除隊し、チェンナイでは民間の警備会社に入るがそこでモールのハイジャック事件に巻き込まれるというプロット。物理法則無視でいかなる弾丸も避けられる主人公が百発百中で敵をなぎ倒す。モールでの攻防をもっと緊迫感をもって描き(Helenほどにも緊迫感がなかった)、エアフォースの部分はなしにした方が良かった。シャイン・トム・チャッコーと例のお婆ちゃん、二人のケーララ人俳優も。