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世宗大王 星を追う者たち(천문:하늘에 묻는다、2019)をNTFLXで。 

昨年韓国文化院のオンライン映画祭で途中まで見ながら、ネット不調で途絶して気持ち悪かった作品をやっと通して観られた。上手い役者と上手い語り口でまとめ上げられた佳品。冒頭いきなり輿が壊れて地面に放り出される王。随身一同は平伏して「このような不吉なことを起こらしめた自分を殺してほしい」と懇願する。まさにかの国の旧体制下での事大主義の結晶のような光景で、これに似たことは劇中でその後も何度か繰り返される。誰も自分が本当に死を賜るとは思っていない。しかし後半のクライマックスでは、主人公は王への忠義ゆえに敢えて自分を反逆者として受刑しようとする。この二つの言葉の対比が鮮やか。世宗大王についてハングルの創設者という以外にはほとんど知らす、豪放磊落な人物と勝手に考えていたが、明国の強圧と統率しきれない宮中の諸勢力との間で困難な統治をおこなった人物として描かれていたのが意外だっだ。独自の暦、時計、文字の創造も、日本では自然発生的に生まれたものと理解しているが、明に従属的な立場にある朝鮮ではこれほどに困難で挑戦的なものであったとは。

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