Valimai (Tamil/2022)をイオンシネマ市川妙典で。
それなりに期待していったが、どうも微妙な出来だった。アクションの洪水にアジットの演技が窒息させられている感じがした。中途半端なファミリーセンティメントはそこだけカンナダ映画。アジットの見た目もどうも精彩を欠いていた。そしてともかく悪役が弱い。巨額のコカイン取引をやってるのに、手下のボーイズにはゴールドチェーン強盗をやらせてる元こじらせ系無職の大卒。劇中でアジットに決して少額ではないと言わせているが、薬物で儲けてるならそんな危険なことやる必要ないじゃん。へんな隈取をしてみても悪役の弱さは隠しきれず。権力中枢に入り込んでる中ボスの頭脳系悪役がディネーシュ・プラバーカルというのもミスキャスト。まあただ、アクションは本当に力が入ってた。モトクロでの空中戦(インドでモトクロってどのくらいポピュラー?)、護送車での攻防戦、ごく短い時間ながらチェンナイ市街でのチェイス、それに火花の散る幻想的なアジトでの肉弾戦。Sooryavanshiがパロディーとしてやったことを、ここでは大真面目にやっていた。ただもうヴィノード監督は信用できないわ。