フォロー

Iraivi (Tamil/2016)をキネカ大森で。 

邦題は『女神たちよ』。先日の『マーリ』に続き、安定の画質と音質。2017のSIFFJでの、インド国内の安手のDVDを無理に流してるみたいな酷い粗画像と割れる音とがトラウマになってたけど、やっと克服できた感じ。ストーリーを既に知ったうえで改めて眺めると、適材適所の俳優たちの芝居に引き込まれ、初見時と同じく引き込まれるし、惨たらしいシーンの前兆の盛り上げ方に体がこわばる。「カンナギを悪魔の手から救い出せ」はやはりよく分からない。カンナギの前半生の「耐える妻」像はメタファーとして有効だが、後半の最も重要な「正義の裁きを求める女傑/滅びの女神」というのが充分に生かされていない気がした。男たちは強いきずなで結ばれていたのが無残に崩壊するのだが、女たちは余りお互いに関わりなく、男との関係性だけで描かれる。おそらくそれは現実的なのだろうけど、エンディングのソングでの檄はちょっと虚しく響く。とはいえ、そのことだけで、女性映画に名を借りたホモソーシャル映画と批判するのはおかしい。逆にホモソーシャル的部分がいかに魅力的に映るかということなのだろうけど。

ログインして会話に参加
映画ドン-映画ファン、映画業界で働く方の為の日本初のマストドンです。

映画好きの為のマストドン、それが「映画ドン」です! 好きな映画について思いを巡らす時間は、素敵な時間ですよね。