新しい神々に祈る/Prayers for New Gods (English/2001)をオンラインで。
山形国際ドキュメンタリー映画祭の副産物としての「春の気配、火薬の匂い:インド北東部より」ドキュメンタリー特集の一本。アルナーチャル・プラデーシュ州の山奥の、部族の精霊信仰に基づいた古式豊かな大祭を見せた上で、町で何が起きているかを見せる。当然だがキリスト教に改宗した人が現れる。この女性の言い分を聞けば、なるほど改宗にも理があるなと単純な自分は思ってしまう。一方同じ都市部で伝統宗教が廃れてしまうという危機感を持った人物が改革と組織化を試みる。ヒンドゥーやキリスト教などの儀式典礼の作法を大幅に取り入れ、神(太陽と月)を図像化して定期礼拝をするようにした。これはもうほどんど新興宗教じゃんという思いも湧きおこるが、冒頭の古式伝統宗教だとて仏教徒のシンクレティズムは許容しているのだ。何が伝統破壊で何が改革なのかという、北東州共通の問題。