ソリクン(소리꾼、2020)をオンラインで。
韓国文化院主催のオンライン「コリアン・シネマ・ウィーク2020」の初日。ジャンルすら知らずに全くの白紙での鑑賞。1730年代のパンソリの起源をフィクショナルにドラマ化したミュージカルだった。パンソリものでも、「西便制」や「花、香る歌」と比べて、芸道の厳しさの描写はなく、家族愛に焦点を当て全体的に甘い感じに作ってある。パンソリが劇中で歌われるのに被せ、非ダイアジェティックにオーケストラが伴奏するとか、エンドロールではKポップのテーマソングが流れるとか。邦画で映画コンテンツとは無関係に添えられるエンディングのJポップにはうんざりしてるのだが、それでもここでのKポップは力のある歌手が歌ってるようでマシだった。クライマックスではお約束の黄門様登場シーンがあるのだが、お約束のはずがこれは完全に不意を突かれた。韓国芸能界に詳しければ、その俳優が最初に登場したところで何かしらの予感が持てるものなのかどうか。字幕で「賎民」という語が普通に使われていて驚いた。観賞後にキャストのオフスクリーンイメージを見てギャップに驚くところまでが韓国時代劇。