Tholi Prema (Telugu/1998)をDVDで。
ソングシーンだけ字幕なし。歴史的ヒット作でPKの芸歴でもスターダムの足掛かりとなった一本。しかしすでに古色蒼然とした印象。1950年代のクラシックが古びないのと対照的。もろパクリの劇中歌とか、やけに老けた「ナウいヤング」が集まってする異性の品定めとか。無理の上に無理を重ねた冗長なストーリー展開も。PKのアンチが見たら冷笑が止まらないと思う。ただ、当時の若いもんにはバカ受けだったんだよな。ダンスとしょうもないギャグと付焼刃のアクションでミルフィーユになった中の、中産階級(どうもバラモン臭い)の若者の純情の描写がリアルなものに感じられたんだと思う。ただ、その純情の描写にしても、血文字を書いてみたり、それを窘められてしゅんとしたり、これが当時のリアリティだったのかと思うと、背筋がちょっと震える。ビーチのタージマハルは発想がぶっ飛んで凄いが、造作には張りぼてのやっつけ感が隠しようもなく、「ラスヴェガスとしてのテルグ」の夜明け前という感じ。スリムすぎるラヴィ・バーブを見られて得した気分。防虫噴霧の白い煙の中から現れるヒロインに吃驚。