Neelakasham Pachakadal Chuvanna Bhoomi(Malayalam/2013)をDVDで。
4年ぶりぐらいに見た。感想はあまり変わらず。長らく豊かな先進国の若者たちが自分探しと称して放浪していた受け身のインド、それも端っこのケーララから、仕返しみたいに自分探し旅をおっ始める奴が出てきたのは痛快。同時にそれはインドの中で旅する主体となれる者と見られる対象となる者との差異を炙り出すものでもある。それぞれの立場は固定的で交換はあまり可能性がない。まあそれにしても前半のテンポの緩いこと。プリーでのお遊びの場面は見ててぐったり。マラヤーラム映画でしかあり得ないテンポ。渡り鳥のバイク野郎なので所詮は浅い付き合い。それをどう繋いで魅せるものにするかなのだが、答えは女性の魅力と映像美ということになるか。ただ景色の方はそれほどドラマチックには展開しない印象。最大のエネルギー噴出点であるはずのコミュナル紛争のシーンは、しつらえがセコくて緊迫感が足りない。ケーララから出発し、遠くへ行くほどワイルドでしかもシャレにならない情景が待っているというのはリアルではあるけどやるせない感じ。