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Stree (Hindi/2018)をキネカ大森で。 

邦題は『ストゥリー 女に呪われた町』。舞台はMP州だが、後から知ったところによればカルナータカのNaale Baa伝説に想を得たというホラー・コメディー。しかし軽くて薄い。これがスリーパー・ヒットだったとか、各種の映画賞を獲りまくったとか、ホントにもう最近のボリはよく分からん。まず、女が顔を歪めて絶叫するというホラーの常套句を裏返して男にやらせたことがキーだというのは分かる。それからうがった見方をすれば、暗くなってから男が独りで外に出るのはイカン、さもないと…という状況、インドのレイプ・カルチャーを裏返しにしておちょくってるのだと思う。ただ、そういう批評性は明確に炙り出されず、途中でどこかで消えてしまうプロットが多すぎて娯楽映画としては不発感が残る。たとえばルドラの語る「ストリーを避けるための4箇条」の最後の1項目は何なのかとか、女が主人公に作らせるラハンガーの意味とか、主人公の母親の娼婦の物語とか。結婚に至らずに若くして死んだ者を慰めるのに霊的な結婚式をするとかは中国にもある民俗だが、そうしたものの継ぎ合わせがあまり上手でない感じ。

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