Thadam (Tamil/2019) をSunNXTで。
俳優一家に生まれたのでヒーローデビューしたものの鳴かず飛ばずのB級だったアルン・ヴィジャイが、Yennai Arindhaal (2015)の悪役で一気にブレイクし、似たような脇役数本を経てヒーロー格になったという話は聞いていた。そういうのを初めて見たのが本作。一人二役、しかも一卵性双子役という設定は、ファンサービスなのか演技力を補うためのものなのか。この俳優をどう評価するか微妙。YAで確立した陰りある色悪というキャラはそのまま流用されてる。それほど背が高くない代わりにとでもいうのか、ボディビルに励んだ成果を披露してる。しかしやはり芝居自体はやや単調なのではないか。一人二役七変化ショー(いや、変化してないか)をやるにはまだスターとしてのカリスマが足りない気がした。本作がデビューと後から知ったシュルティ・ヴェンカトは良かった。それから、Bigilにもでてきたチンクシャ顔グロ小父さんはジョージ・マリヤン、結構なキャリアを重ねている。よくまとまったスリラーだが、ジャヤム・ラヴィにとってのThani Oruvanほどのインパクトはない。