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若おかみは小学生!(2018、劇場版)をJPAPで。 

SNSとかで異様なほどに好評が聞こえてきて、しかし同時に「きつい」という感想(これも好評の一部だが)も散見されて謎の多かった作品をやっと観た。原作はロングラン小説で多数のエピソードの累積から成るらしい。それならば小学生が旅館の若女将というシュールさも薄らぐ。コミックの分野で昔からある、専門職の世界を覗き見るジャンル(これを言い表すカタカナ語があったはずだが思い出せない、獣医学部の日常とか、大阪の街金のしのぎとか、そういうやつ)。ただ94分の劇場版の中でそれを納得させるのはちょっと無理がある。専門職の世界の描写以外にも、見鬼という重要なモチーフがあり、それから(『君の名は』を思い起こさせる)もっともらしい伝統芸能もあり、盛り沢山。映画的な面白さは見鬼の部分にあると思うのだが、それならばインド映画の方がもっと上手く感傷的に盛り上げる。お仕事の内側を除くという部分については、純日本的な(ものに思える)「お客様のご満足のために、マニュアル以上にサービスを尽くす」価値観が充満していて、かなり息苦しかった。一泊5万円ぐらいは取る宿なんだろうか。

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