Asuraguru (Tamil/2020)をNTFLXで。
英語字幕付き。久しぶりに真正B級作を観た。A級にすべく予算をかけて取り組んだのに力及ばずB級になったのじゃなく、予算組み時点でもうB級が見えてただろう一作。119分という短尺もそこからきているものと想像。不世出の名優の孫息子であるヴィクラム・プラブの華のなさ、表情の乏しさに泣けてくる。悪役もヒロインも皆チープ。窃盗癖に悩まされる男が次々と現金強奪を繰り返し、警察とヤクザの両方から追われることになるというヘイストもの。主人公は紙幣に病的な執着があり、使ったり貯蓄するためではなく、純粋に盗みの快感のため盗む。窃盗欲の発作での苦しみから逃れるためなのだが、その割には冒頭の列車強盗のシーンは大掛かりで(CGはチープだけど)、綿密な下準備が必要なものだったりする。一方で安食堂のレジで現金を数えてるのを見て突発的・暴力的に強奪したり。スッバラージュ演じる捜査官の役名がマーニッカヴァサガルというとてつもない名なのは何か意味があるのか。サイドキックが警察官なのだけど、友情を優先して、主人公に盗んでもいい汚い金の在り処を教えるというのが何とも。