Brochevarevarura (Telugu/2019)をUSAPで。
ASSAが何となくベルボトムを思い起こさせるように、本作はキケンな誘拐を彷彿させる。しかしもちろんパクリではない。ハイダラーバードで新人監督が人気女優に脚本ナレーションをする。すぐ後にグントゥールまたはテナリ辺りらしい田舎の高校生活が描かれる。これがナレーションの映像化なのだと思って見ていると後半にひっくり返される。それだけでなく、この2つのパーティーがアクロバティックなツイストによってひとつとなり、くんずほぐれつの追っっかけっこになり、最後にとりあえずのハッピーエンドになる。これは見事。その辺はSwami Ra Raに似てるがもっと上手い。それから特筆すべきなのはオシャレな色彩設計。貧乏学生3人組の着る平凡なTシャツが、何故だかクールなものになってる。そして、ポスターのアートワークがその色彩設計をさらに補強している。村はずれの狂人や間抜けな犯罪者たちのキャラ立ちも十分。シュウェータ主演のA指定映画からマニ・ラトナムに至るまでの映画ネタの挿入の仕方もさり気なく独特。ハイダラーバード郊外の岩砂漠みたいな景色が強烈。