Azhagarsamiyin Kuthirai (Tamil - 2011)をErosNowで。英語字幕付き。
長らく誤解してたが、これの主役はヨーギ・バーブではなくアップクッティという別の俳優。まだ名前が知られてない頃のスーリが出ていた。大流行の終盤頃につくられた田舎映画。タミルの田舎町に行くのは簡単だが、これだけのド田舎となると人類学者かなんかじゃないと入り込めない、そういう場所をリアルの紹介してくれるという意味でも貴重。大流血はなく、民話の温もりのある語り。カースト問題も出てくるし、村の政治が原因でスブラマニヤプラムになりそうな瞬間があって緊張するのだが、最後に雨が洗い流す。お馬のアップの名演技。後から調べたところ舞台はテーニ県だとのこと。ガーツ山脈東側のクリンジ・ランドの風景が目に刺さる。コダイカナルなどが思い出されるが、外国人によって避暑地化されなかっただけでこのような土地は無数にあるのだろう。完全なお伽の国の古譚と現代劇との間で揺れるが、最後に後者に回収される感じ。ただし既成の秩序は覆される。ケーララから来たナンブーディリのいかがわしさ。多分自称ナンブーディリなのではないか。