Role Models (Malayalam/2017)をDVDで。
ファハドのもので見てないものがあったかと再生機に放り込んでみたが、何というか時計の針が10年ぐらい巻き戻ったような古臭いラブコメだった。2002年に失敗作でデビューしたファハドがしがみついて映画に出続けてたらこんなのが沢山世に送り出されただろうというタイプの凡作。どんな場面でも常にBGMが何となく流れてる、政治的にまずいタイプのギャグ、レイプや自殺などの重大事件がちんまりしたエピソードの導入にしかなってない、特に面白くもない映画の引用、オープニングとエンディングとで辻褄の合わない統一感欠如のパーソナリティ、もの凄くキャラの立った設定(多重人格とか)が何となく挿入され何となく消えて行く、後出しジャンケン的種明かし、画面映えのために無理に挿入される金のかかるスポーツ等々、ニューウェーブの顔がやる映画じゃない感が充満。ファハドがバックダンサーを従えフルソングをラジオ体操みたいに踊る一曲は貴重といえば貴重だが。しかし賞レースでは黙殺されても、映画館ではこんなのがそこそこ受けたりするのがケーララの観客の一筋縄じゃ行かないとこだ。