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Antony Firingee (Bengali/1967)をDVDで。 

Jaatishwar (Bengali/2014)があまりにも好きすぎて、先行作としての本作も見てみたかったので。アントニー(1786–1836)の伝記的事実について、両作に共通の要素によって、伝承の骨格について分かるところがあり、また映像作家が自由に創作した部分も分かった。本作ではアントニーはポルトガルから来訪したのではなく、ポルトガル人の父とベンガル人の母の間に生まれたという設定。ポルトガル系なのに在地の西洋人社会では英語で話している、また混血として蔑まれながらも一応西欧社会の一員となっている、等々が興味深かった。最大の見せ場はやはりカビガーンのパート。あの闘争的な性格は両作共通。不思議な芸能だ。どうやら詩だけが残り、メロディーは消えてしまったようだ。そもそもが歌舞というよりは即興の詩作合戦というのが基本のようだし。音楽はどれもいい。極めてシンプルな楽曲に思えるのに、ハウラー川の川面やコルカタの古建築などの映像にのるとジーンとする。19世紀初頭のバラモン未亡人がサティーを強制されるという箇所は心底恐ろしかった。

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